いやあ、長生きしてみるもんですねーリンダキャリエールの47年越しの蔵出しアルバムによせて

natalie.mu 2024年4月23日早朝、長生きしてみるもんですね、なニュース。朝からびっくり。 あたしは25年前の90年代後半からの細野晴臣を辿る旅(それが結果的に和モノの全貌を把握する旅に)の当時、どうしても観たい聴きたいけどほぼ入手困難で断念…

山田昌弘さんの「パラサイト難婚社会」を読み、結論に泣く(笑)

先日結婚記念日で、結婚して満22年となりました。ブログ等にも何度か名前が出てくる、日本の家族社会学者の代名詞とも言える「山田昌弘」さんの新作「パラサイト難婚社会」がこのタイミングで出まして、早速買って読み、この22年の振り返りとともに、本の終…

映画「PERFECT DAYS」について~毎日ケがなくハレ続けるSNS界隈の隆盛は祭りの衰退とイオンモールの受け皿衰退と関係ないのか(については書いていません)

あたしは映画館に行くのは習慣化されてないのですが、たまたま連れ合いに誘われて、ヴィムヴェンダース監督、役所広司主演の「PERFECT DAYS」1月初旬に観てきました。 巷では絶賛多数、否定派少数のようですが、あたし的には久しぶりにまた観たくなる映画と…

「1973年に生まれて」を読んでいたら川崎で哀愁漂う事件が起きて物思フ

速水健朗さんの「1973年に生まれて」を読みました。 【東京書籍】 一般書籍 社会科学 1973年に生まれて あたしここに前にも書いたことあるんですけど、「西暦4桁タイトルフェチ」でして、故坪内祐三さんの随筆「1972」とか、小熊英二さんの評論「1…

「有名性の平和利用」が「有名性の悪魔利用」に反転する理由は何だったのか3 サンソン後の最終回

今日は愛知県出張で早朝新幹線です。さて松尾潔さんとスマイルカンパニーとジャニーズ問題、3回目の最終回を書いときます。興味のある3人に向けて。笑 というより、小山田君問題の時と同じで自分のこれまでの人生と思考の整理点検のために走り切っときます…

「有名性の平和利用」が「有名性の悪魔利用」に反転した理由は何だったのか2 日刊ゲンダイ読後まで

(前回の続き)KCさんの日刊ゲンダイの手記詠みました。まあ枝葉で違うところはありましたが、あたしの憶測、なかなか芯食ってましたかね。70点。笑乗りかかった船ですから、帰宅電車制限時間50分の文芸鍛錬その2です。 KCさん、正直に事実を捻じ曲げ…

「有名性の平和利用」が「有名性の悪魔利用」に反転した理由は何だったのかしら

山下達郎さん(というかスマイルカンパニー)と松尾潔さん(以下KCさん)の契約解除の件が凄い炎上してるみたいですね。実際どういう経緯での契約解除の道筋だったのか分からないので憶測の域をでませんけど、散々細野晴臣大瀧詠一山下達郎的な「在り方」を…

坂本龍一さんを偲ぶ

年明けからある意味覚悟していた坂本龍一さん(以下教授)の訃報です。レクイエム残しておきたいと思います。 高橋幸宏さんのレクイエムの時に書きましたが、YMO世代でないあたしにとって教授の音楽のリアルタイムは、たぶんゲイシャガールズ(ダウンタウ…

WBCとシティポップブームに想フコト

WBCとシティポップ ちょっと前から活躍しているスージー鈴木さんてライターの方は専門が野球と昭和ポップスで、双方の分野で専門誌や新書で面白い論考書く人なんですが、あたしより7歳ぐらい上なのかな、大谷選手ならぬ二刀流ライターの大器晩成に影響を受け…

1973年デビューのディーバたちの50年後に国際女性デーだからというわけではないが敬意を表すの巻

今朝の新聞一面広告、高橋真梨子さんがペドロ&カプリシャスの2代目ボーカルとして[ジョニーへの伝言」でデビューして50周年だそうです。ということは必然的に五輪真弓、吉田美奈子、荒井由美も50周年ということなんですが、確か「ジョニーへの伝言」…

レクイエム続く2023年~バートバカラックを偲ぶ

バートバカラックが大往生でお亡くなりになりまして、レクイエム多き2023年となっておりますが、1月にお亡くなりになった大物ミュージシャンたちに負けず劣らずの追悼の雨に少し驚きました。 あたしも勿論後追いでバカラックミュージックを聴いた口で、…

鮎川誠さんを偲ぶ

海外国内、音楽関係者の訃報が多すぎて、レクイエム続く1年のスタートですね。 鮎川誠さんがお亡くなりになられたのですが、今朝の朝日新聞では社会面に割と大きな扱いを受けてました。朝5時のNHKのニュースでも取り扱っていて、あたしはシナロケの世代では…

鈴木邦男さんを偲ぶ

レクイエムは鈴木邦男さんです。 あたしら世代の、特にサブカル都市民の必読書として90年代に君臨した週刊SPA!の連載が出会いだったと思いますが、SPAと共にTVブロスが90年代カルチャー系若者に果たした役割は、60年代カルチャー若者における平凡パンチや朝…

高橋幸宏さんを偲ぶ

つい一昨日、地元のソウルバーのマスターと、ジェフベックやプレスリーのムスメのレクイエムを語っていた流れで、教授とユキヒロさんの状態の悪さと、もしかしたら…という話をしていたばかりなんですが、いつものように5時に起きたら高橋幸宏さんの訃報でし…

返礼返礼また返礼に考える形式主義を超えた先にある普遍性について

最近は壁掛けカレンダー作って配る法人も少なくなってきたようで、直接にせよ、手紙付き郵送にしろ、渡す先々で有難がられた昨年末でした。 お礼にすぐ電話いただいたりメールいただいたり色々ですけど、返礼品をいただく場合もあります。本日香川からミカン…

ロスジェネ史を考える2〜不安と自信のラディカルな根源を巡る個人史

内田樹先生という思想家がいます。元新左翼の活動家であり、元バンドマン(ドラマー)であり、フランス文学者であり、レヴィナス研究の第一人者であり、武道家であり、元シングルファーザーであり、生粋のナイアガラ―としても知られている先生です。 あたし…

ロスジェネ史を考える1~2007年の「ロストジェネレーション登場」時の感想を振り返る~

昨日地元のバーに顔を出す前に、書店を冷やかしに行ったら、入り口近くに、現代思想12月号「就職氷河期/ロスジェネの現在」という本が目に入り、当然買いますよね。(笑)買いました。1700円。昔1000円以内だったんだけど、まあいま文芸誌読む人、新聞と共…

星野源と松重豊とレイハラカミ、そしてラリーレヴァンは来るか~祝:おんがくこうろんシーズン2開始

星野源のおんがくこうろんシーズン2、今週末からやるみたいですね。 第一回は「レイハラカミ」。非常に楽しみです。 https://www.nhk.jp/.../ts/M7W7W1446Z/episode/te/PV488MRN14/ 前に星野源のラジオに松重豊さんが出てた時にDJ対決みたいなことしてて…

久々にレクイエムじゃない~山下達郎と大瀧詠一の関係に思うこと~あと真保みゆきさんすごい

久々のレクイエム以外の投稿。文春オンラインの山下達郎ロングインタビューを、山下達郎または日本のロックポップス史の好事家向けに共有します。 ポンタさんが亡くなった後の文春オンラインの達郎さんのポンタ追悼インタビューもすごかったけど、今回もかな…

レクイエム続 一柳慧さんを偲ぶ

レクイエム。一柳慧さん訃報。 確か近年、現文化庁長官の都倉俊一さんと同時期に文化勲章を受章したと記憶していたのですが、お亡くなりになりました。現代音楽家というより、オノヨーコの最初の旦那という印象のが強い。あたしの教養のレベルが知れますが(…

久々のレクイエム 宮沢章夫さんを偲び、サブカルチャー史と空間政治学のニアミスを悔やむ

宮沢章夫さんの訃報で久々のレクイエム。書くのは3か月以上ぶりですな。宅八郎は書いて宮沢章夫は何故書かないと後から自分に言われそうな気がしたので(笑)、ブログやSNSに書き残しておきます。 宮沢さんは1956年生まれで65歳で亡くなったそうですが、1956…

シティポップとは何か、を読む

柴崎祐二さん編著の、昨今世界を取り巻くシティポップブームを分析する社会評論を読みました。難解で読み応えのある本ですが、個人的に以下の読後感があります。•シティポップを「はっぴいえんど中心史観」からどう離れて語るか、の試みをしつつ、やはり離れ…

しらけちまうぜ、はまだジャニーズはライブで歌うのか?追悼 小坂忠さん

追悼 小坂忠忠さんの訃報。73歳。1948年生まれだから大瀧詠一さんと同じ年。忠さんは大瀧さんの運命を大きく変えた人た。はっぴいえんどに大瀧さんが入ったのは「忠さんの代打」だったのだから。忠さんははっぴいえんどに加わらず、アメリカのカウンターカル…

若い頃に社会学的考え方を取り込んだ理由を30年後に知る~宮台真司×野田智義「経営リーダーのための社会システム論」を読む~

あたしが33年続く中小企業の事業承継を第3者間で行ってから丸七年経ちました。コロナ禍やオリンピックに振り回されることもなく無事に生きております。経営者になるのかも、またはなってからも含めて、いわゆるビジネス本という類を手に取ることはほとん…

星野源「おんがくこうろん」の補助線としてのデトロイトテクノーstring of lifeをEテレで聴きたかったけど、in ths stone流れたからいっか。

洋楽志向の音楽好きからも話題になっている、星野源の「おんがくこうろん」をあたしもここまで3回、全部録画して見ました。Jディラ→ガーシュウィン→アリー・ウイリスときて、今週の最後は中村八大、という、いずれにしても裏方にスポットを当てた音楽番組で…

御三家文化に捧ぐ~西郷輝彦さんの死で振り返る御三家の系譜~

西郷輝彦さんがお亡くなりになりました。星のフラメンコを久々に聴きましたけど、ハマクラさんは脂が乗ってる時期ですな。で、「フラメンコ歌謡の系譜」でも良かったんですけど、芸能、特に音楽ジャンルにおける御三家の系譜について考えていたことがありま…

大塚家具の法人格消滅に想フ~レクイエムは続く~

昨日「大塚家具」が法人格として消滅すると言うニュース。ここでも散々書いてきた大塚家具問題ですけども、これがもう「大塚家具」の最期の最期でしょうから、弔い、レクイエムとして残しておきたいと思います。 最近あたしの周りでも中小企業のM&Aの話を…

川勝さんの命日の次の日に石原慎太郎が亡くなる因果について思いを馳せる

石原慎太郎が亡くなったそうです。いつものリスペクトを含むレクイエムとは言えないんですけど、思いつくまま書き残しておきます。 あたしは日本の近代以降の若者文化やポップカルチャーの系譜を学ぶことを30年以上のライフワークとしてきましたので、石原…

瀬戸内寂聴さんを偲ぶ~5月15日生まれの共通点~

瀬戸内寂聴さん追悼。ここにも何回か書いてると思いますけど、あたし誕生日一緒なんです。 5月15日生まれの有名人のこれまでの3大巨頭といえば、瀬戸内寂聴 美輪明宏、伊丹十三ということだったんですけど、最近はKING GNUの常田さんが出てきて、世代交代、…

無害と有害または主流と非主流について

コーネリアス問題については自分のこれまでやこれからについて整理することとイコールなので、月曜ランチの後、少し突っ込んで考えて記録しておきたいなと思います。 もちろんだいぶ前の出来事とはいえ免罪される類のものではないので、その責任をずっと背負…