2022-01-01から1年間の記事一覧

ロスジェネ史を考える2〜不安と自信のラディカルな根源を巡る個人史

内田樹先生という思想家がいます。元新左翼の活動家であり、元バンドマン(ドラマー)であり、フランス文学者であり、レヴィナス研究の第一人者であり、武道家であり、元シングルファーザーであり、生粋のナイアガラ―としても知られている先生です。 あたし…

ロスジェネ史を考える1~2007年の「ロストジェネレーション登場」時の感想を振り返る~

昨日地元のバーに顔を出す前に、書店を冷やかしに行ったら、入り口近くに、現代思想12月号「就職氷河期/ロスジェネの現在」という本が目に入り、当然買いますよね。(笑)買いました。1700円。昔1000円以内だったんだけど、まあいま文芸誌読む人、新聞と共…

星野源と松重豊とレイハラカミ、そしてラリーレヴァンは来るか~祝:おんがくこうろんシーズン2開始

星野源のおんがくこうろんシーズン2、今週末からやるみたいですね。 第一回は「レイハラカミ」。非常に楽しみです。 https://www.nhk.jp/.../ts/M7W7W1446Z/episode/te/PV488MRN14/ 前に星野源のラジオに松重豊さんが出てた時にDJ対決みたいなことしてて…

久々にレクイエムじゃない~山下達郎と大瀧詠一の関係に思うこと~あと真保みゆきさんすごい

久々のレクイエム以外の投稿。文春オンラインの山下達郎ロングインタビューを、山下達郎または日本のロックポップス史の好事家向けに共有します。 ポンタさんが亡くなった後の文春オンラインの達郎さんのポンタ追悼インタビューもすごかったけど、今回もかな…

レクイエム続 一柳慧さんを偲ぶ

レクイエム。一柳慧さん訃報。 確か近年、現文化庁長官の都倉俊一さんと同時期に文化勲章を受章したと記憶していたのですが、お亡くなりになりました。現代音楽家というより、オノヨーコの最初の旦那という印象のが強い。あたしの教養のレベルが知れますが(…

久々のレクイエム 宮沢章夫さんを偲び、サブカルチャー史と空間政治学のニアミスを悔やむ

宮沢章夫さんの訃報で久々のレクイエム。書くのは3か月以上ぶりですな。宅八郎は書いて宮沢章夫は何故書かないと後から自分に言われそうな気がしたので(笑)、ブログやSNSに書き残しておきます。 宮沢さんは1956年生まれで65歳で亡くなったそうですが、1956…

シティポップとは何か、を読む

柴崎祐二さん編著の、昨今世界を取り巻くシティポップブームを分析する社会評論を読みました。難解で読み応えのある本ですが、個人的に以下の読後感があります。•シティポップを「はっぴいえんど中心史観」からどう離れて語るか、の試みをしつつ、やはり離れ…

しらけちまうぜ、はまだジャニーズはライブで歌うのか?追悼 小坂忠さん

追悼 小坂忠忠さんの訃報。73歳。1948年生まれだから大瀧詠一さんと同じ年。忠さんは大瀧さんの運命を大きく変えた人た。はっぴいえんどに大瀧さんが入ったのは「忠さんの代打」だったのだから。忠さんははっぴいえんどに加わらず、アメリカのカウンターカル…

若い頃に社会学的考え方を取り込んだ理由を30年後に知る~宮台真司×野田智義「経営リーダーのための社会システム論」を読む~

あたしが33年続く中小企業の事業承継を第3者間で行ってから丸七年経ちました。コロナ禍やオリンピックに振り回されることもなく無事に生きております。経営者になるのかも、またはなってからも含めて、いわゆるビジネス本という類を手に取ることはほとん…

星野源「おんがくこうろん」の補助線としてのデトロイトテクノーstring of lifeをEテレで聴きたかったけど、in ths stone流れたからいっか。

洋楽志向の音楽好きからも話題になっている、星野源の「おんがくこうろん」をあたしもここまで3回、全部録画して見ました。Jディラ→ガーシュウィン→アリー・ウイリスときて、今週の最後は中村八大、という、いずれにしても裏方にスポットを当てた音楽番組で…

御三家文化に捧ぐ~西郷輝彦さんの死で振り返る御三家の系譜~

西郷輝彦さんがお亡くなりになりました。星のフラメンコを久々に聴きましたけど、ハマクラさんは脂が乗ってる時期ですな。で、「フラメンコ歌謡の系譜」でも良かったんですけど、芸能、特に音楽ジャンルにおける御三家の系譜について考えていたことがありま…

大塚家具の法人格消滅に想フ~レクイエムは続く~

昨日「大塚家具」が法人格として消滅すると言うニュース。ここでも散々書いてきた大塚家具問題ですけども、これがもう「大塚家具」の最期の最期でしょうから、弔い、レクイエムとして残しておきたいと思います。 最近あたしの周りでも中小企業のM&Aの話を…

川勝さんの命日の次の日に石原慎太郎が亡くなる因果について思いを馳せる

石原慎太郎が亡くなったそうです。いつものリスペクトを含むレクイエムとは言えないんですけど、思いつくまま書き残しておきます。 あたしは日本の近代以降の若者文化やポップカルチャーの系譜を学ぶことを30年以上のライフワークとしてきましたので、石原…