ブントとバンド

ここのブログに入ってくるキーワード一覧で初めて知った「仲俣さん」というジャーナリストのブログがあるのですが、そこにとても興味深いお話が書いてありました。仲俣さんの仮説というのがあって、80年代後半に起こったバンドブームの源流は1968年のGSブームにあるけども、バンドブームで「バンドやろうぜ」といったことと、全共闘で「ブントやろうぜ」というのは、同じメンタリティだったのではないかという仮説です。

そしてその「政治とロック」を繋ぐ象徴的な存在として、バンドブームに出てきたキヨシローさんの「タイマーズ」を引用してます。(確かに全共闘スタイルでギター持ってやってましたもんね)

それに脳の刺激を受けまして、わたしも先週の続きと、この仲俣さんの仮説の話題で、また今週も時間を作って、引き続き、朝の「頭の体操」をしたいと思います。

スカだったとされる80年代の後半、私中学生でしたけど、空前のバンドブームが確かにきました。ロスジェネはブームの消費対象として、バンドブームを牽引した世代です。その後グレイとかラルクアンシエルとか、同世代がバンド文化を担っていくのは、ブーム後の荒廃の世界ですから。バンドブームの主役だったのは、ロスジェネの定義(1970年〜1980年ぐらいの生まれの人)より前の人たちです。

GSブームというと、スパイダースやタイガース、ジャックスとかオックスとか、いろいろありますけど、その意味で、あれは団塊世代の人だったのでしょうか?と調べてみると、堺マチャアキ団塊世代(1947年から)の前の、うちのオヤジと同じ焼け野原世代というやつですね。

そうやって照らし合わせてみると、GSブーム→全共闘、という流れで考えて見ると、バンドブーム→?、ということを考えてみます。

わたしは思うに、GS→全共闘ということを言うのなら、バンドブーム→インターネット(俗っぽく言うとIT革命)、なんでしょうかね。

団塊の世代連合赤軍で味わった黄昏は、ロスジェネではホリエモンの逮捕(もしくはITバブルの崩壊)にあたる、ということですよね。

全共闘も世界の動き(アメリカ、フランス、中国なんか)と連動してましたけども、IT革命も同じですし。

それで、もうちょっと時代を後ろに動かしてみると、GSブーム→全共闘連合赤軍→×××、さてこの×には何が入るのでしょう。。

まさにそれは「バブル」ではないかなと。

それで、ロスジェネは、バンドブーム→インターネット(IT革命)→ライブドア事件→×××、さてこの×には何が入るのか。

そこに何かを入れるものを作るのが、今この時なんじゃないかというのが、なんとなくの感覚ではあります。

こうやって振り返ってみると、(いや決して嫌味ではなく)やっぱり団塊世代戦後民主主義第一世代)のやりたい放題の戦後史だったなあという感じがしますね。わたしらは常に何かの世代の外の力が加わっている、という気がします。

そこで気になるのは、GS→全共闘→連赤と、ほぼ5,6年の間に完結しちゃってますけど、バンド→IT革命→ホリエモン逮捕にいくには15年ぐらいかかってます。

その間に、バブルが崩壊し、震災やオウムやサカキバラやテロや、いろんなことがあったんですけどもね。

時代はスピードを増している、というのに、この逆転の位相は、わたしらにとっての「時間」ってなんなんでしょう、ということを考えさせてくれるような貴がします。

なんて話で、今週は行けますでしょうかね。